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ステータスクオバイアスとは?

ステータスクオバイアスの概要

ステータスクオバイアス(Status Quo Bias)は、既存の状態や選択肢を維持する傾向があるという心理的なバイアスを指します。何もしないという選択も、実際には選択の一つですが、人々は変更するよりも現状を維持する方が楽だと感じることが多いのです。

身近な例

一番身近な例は、スマートフォンの契約や銀行の口座です。一度契約や口座開設を済ませると、それがどれだけ不利な条件であっても、多くの人は面倒くさがり新しいプランや銀行に変更しない傾向があります。

注意点

ステータスクオバイアスは、投資の世界でも特に顕著です。多くの投資家は、既存の投資ポートフォリオを見直すことなく、そのまま維持する傾向があります。しかし、時には市場環境の変化に応じてアジャストすることが重要です。このバイアスに気付いたら、意識的な努力でそれを克服する必要があります。

マーケティング施策の例:

顧客ロイヤルティプログラム

ステータスクオバイアスを利用して、顧客が一度選択した製品やサービスに固執するよう、ポイントや報酬を提供します。

初回無料トライアル

製品やサービスを無料で試せる期間を設けることで、消費者に現状(無料体験中)に固執させ、その後の購入につなげます。

オートリニューアルオプション

定期購入や会員制度に自動更新オプションをつけることで、顧客が特に何もしない限り継続して利用する状態を作ります。

「続きを読む」や「もっと見る」ボタン

Webサイトやアプリ内で、ユーザーがコンテンツを続けて読むよう促すUIを設計します。これはステータスクオバイアスにより、ユーザーが途中で離脱する確率を下げます。

長期契約の割引

長期契約を選ぶと割引があるというオプションを提供し、顧客が現状維持を選ぶインセンティブを与えます。

レビューや評価の提示

商品やサービスに対する高い評価とレビューを前面に押し出すことで、新しい顧客でも安心して現状(評価が高い商品の購入)を選びやすくします。


以上のマーケティング施策は、ステータスクオバイアスを理解し、それを戦略的に活用する例です。これらの施策をうまく使うことで、顧客の行動を効果的に誘導できるでしょう。