結論から言うと、悪い口コミへの返信は「その口コミを消すため」ではなく、それを読む次の見込み客に向けて書くものです。感情的に反論せず、まず「どのタイプの口コミか」を見分けてから対応します。この記事では、悪い口コミ・クレームへの返信を、3ステップの判断と業種別の型で整理します。
まず3ステップで判断する
すべての悪い口コミに、同じように返信する必要はありません。次の順で、対応を3つに分けます。
- ①ポリシー違反か? → 誹謗中傷・無関係・なりすまし・宣伝などGoogleのポリシーに反するものは、削除を申請します(口コミ削除のステップ)。
- ②真っ当なクレームか? → 事実にもとづく不満は、削除できません。誠実に返信して対応します(次章の型)。
- ③それ以外(曖昧・感情的なもの)か? → 一呼吸おき、あえて返信しない判断もあります。無理に反応して長引かせない、という選択です。
なぜ返信するのか(読むのは本人ではない)
返信は、口コミを書いた本人を説得するためではなく、それを読んでいる「次のお客様」に向けて書きます。これから店を選ぶ人が、あなたの返信を見て「このお店は誠実に対応するか」を判断しています。だから、勝ち負けではなく、読み手が安心できるかで書きます。
なお、口コミの返信や星の数は手段であって、目的は来店・問い合わせです。上位表示や評価点を追うより、読んだ人が来店したくなるか、という視点で書くのが本質です。
返信の基本の型(4ステップ)
弊社が店舗のGoogleビジネスプロフィールを運用してきた中で、悪い口コミへの返信は次の順で書くと、読み手に誠実さが伝わりやすい傾向があります。
- 1. 感謝・お詫び:来店と投稿への感謝、不快な思いをさせたことへのお詫びを短く。
- 2. 事実確認の姿勢:断定や反論をせず、「確認します」「社内で共有します」と受け止める。
- 3. 具体的な対応・改善:何をどう改善するか、できる範囲で具体的に。
- 4. 再来店の一言:もう一度機会をいただけたら、という前向きな結び。
業種別の返信 例文(汎用の型)
基本の型を業種の場面に当てはめた、汎用の例文です。実在の口コミや店名を使わず、型として示します。自店の言葉に置き換えてお使いください。
飲食店
「料理の提供が遅かった」という口コミには、次のように返信します。「この度はご来店いただきありがとうございます。お料理の提供でお待たせし、大変申し訳ございませんでした。混雑時の提供体制を見直してまいります。次回はより良い時間をお過ごしいただけるよう努めます。」
美容室
「仕上がりがイメージと違った」という口コミには、次のように返信します。「ご来店ありがとうございました。ご期待に沿えず申し訳ございません。カウンセリングでの仕上がりの確認を丁寧に行うよう改善いたします。よろしければ次回、ご希望を詳しくお聞かせください。」
整体接骨院
「説明が少なかった」という口コミには、次のように返信します。「ご来院ありがとうございます。施術内容のご説明が十分でなく申し訳ございませんでした。施術前後のご説明を丁寧に行うようにいたします。気になる点は遠慮なくお声がけください。」
クリニック・歯科など医療機関の返信は、医療広告のルールに配慮が必要です。症状や治療効果に触れず、対応の姿勢を中心に書きます。詳しくはクリニックの口コミ対応の記事、飲食店の対応は飲食店の口コミ返信の記事を参照してください。
返信する前に知っておくリスク
返信は有効ですが、注意点もあります。次を踏まえて、落ち着いて対応します。
- 投稿者が追記・反論することがある:やり取りが長引くと、かえって目立ちます。一度の誠実な返信で止めます。
- 返信が拡散することがある:不用意な言葉はスクリーンショットで広がることがあります。感情的な表現は避けます。
- チェーンの場合、他店にも波及する:一店舗の対応姿勢が、系列全体の印象に影響することがあります。
- 書く人はお客様とは限らない:来店していない人の投稿もあり得ます。断定して責めず、事実確認の姿勢に留めます。
やってはいけない返信
- 投稿者への反論・言い返し(読み手には「もめている店」に見えます)
- 個人が特定できる情報や、来店日時などの詳細の記載
- 事実を一切認めず突き放す返信
- すべての口コミに同じ文面を貼り付けるコピペ返信
口コミへの返信や日々の投稿・写真の更新まで手が回らない場合は、運用を外部に任せる選択肢もあります。会社選びの考え方はツール提供型と運用代行型の違いを整理した記事で、料金の見方は料金体系ごとの確認点をまとめた記事で解説しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 悪い口コミには必ず返信すべきですか?
ポリシー違反は申請、真っ当なクレームは返信が基本です。曖昧で感情的なものは、あえて返信しない判断もあります。
Q. どのくらいの早さで返信すべきですか?
早いほど良い印象ですが、感情が高ぶったまま書くのは避けます。事実を確認し、落ち着いてから、できれば数日以内に返信します。
Q. 事実と違う口コミにも謝るのですか?
事実でない点は「確認します」と受け止め、断定的な反論は避けます。明らかなポリシー違反は削除申請も選択肢です。
参考(出典)
Googleのクチコミに関するポリシーは、公式のヘルプで確認できます。Google 禁止および制限されているコンテンツ(クチコミ)
この記事を書いた人
伊藤智一(360株式会社)。2018年よりMEO事業に取り組み、累計300店舗以上を運用。2019年 東京都・世界発信コンペティション受賞。千葉テレビ『稼ぐ力養成講座』セミナー講師。
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