学習塾を新しく開く準備の中で、Web集客は「チラシと口コミがあれば十分」と考えられがちです。教室の準備、カリキュラムの設計、講師の確保。やるべきことが多い中で、Googleマップへの登録は優先順位が下がりがちです。
結論から申し上げます。保護者が近所の塾を探すとき、いまは多くが「(地名)塾」「(地名)個別指導」とスマートフォンで検索します。その検索結果で塾が見つかる状態を作る土台が、Googleビジネスプロフィール(Googleマップや検索結果に店舗情報を表示する無料の仕組み)です。しかもこれは開業前から登録でき、無料で始められます。この記事では、学習塾の開業時に地域の生徒募集をどう初動で立ち上げるかを整理します。
開業前から登録でき、無料で始められる
まず押さえておきたいのは、Googleビジネスプロフィールが開業前から登録できる点です。
開業予定日を設定することで、開業日の90日前から検索結果に塾の情報を表示できるようになります。塾選びは、新学期や定期テスト前など、保護者が動くタイミングが季節で決まっています。開業前から地図に存在しておけば、そのタイミングで「近くに新しい塾ができる」と認識してもらえる窓が開きます。
そして、この仕組みは無料です。開業時は何かと費用がかさみますが、地域の検索で見つけてもらう土台を、追加の広告費なしで作れる点は、開業期の塾にとって見逃せない利点だと考えています。
参考:開業日を追加する方法 – Googleビジネスプロフィールヘルプ
情報設計は「地名」と「指導形態」を軸にする
登録の際に重要なのが、情報の設計です。
保護者が検索する言葉は、「(地名)個別指導」「(駅名)英語 塾」のように、地域と指導形態を組み合わせたものが中心です。であれば、塾の情報にも、対象学年、指導形態(個別指導・集団指導・自立学習など)、対応教科、そして所在地が、検索する言葉と噛み合う形で入っている必要があります。
ここで注意したいのが、Googleのガイドラインです。店舗情報の名称欄に、実際の塾名に存在しないキャッチコピーや地名を勝手に足すことは禁止されています。検索性を高めたいからといって、登録名に「○○駅前 成績アップ」のような言葉を付け足すのは避ける必要があります。地名や強みは登録名に盛るのではなく、紹介文・写真・投稿といった正規の情報欄で伝えるのが、ガイドラインに沿った順序です。
360株式会社が見てきた、開業初動で効いた工夫
ここからは、360株式会社がWeb集客の支援で観察してきた話です。
開業初動で問い合わせがスムーズに入った塾には、共通して「教室の中の様子が伝わる写真」がありました。塾選びをする保護者と生徒は、通う場所の雰囲気を強く気にします。教室の明るさ、自習スペースの様子、講師の雰囲気。これらが写真で伝わる塾は、情報が文字だけの塾より、体験授業の申込につながりやすい傾向が見られました。
開業準備の段階で、教室が整ったタイミングの写真を撮りためておくと、登録後すぐに充実した情報を載せられます。写真は開業後でも追加できますが、開業直後の一番見られる時期に手元に無いと、機会を逃します。準備の順序を整理すると、次のようになります。
開業日を設定してプロフィールを公開する
最初に取り組むのは、開業日を設定してプロフィールを公開することです。開業日の90日前から地図に情報を出せるようになります。
指導形態・対象学年・教科を正しく登録する
次に、指導形態・対象学年・教科を正しく登録します。保護者が検索する言葉と噛み合わせるためです。
教室・自習スペースの写真を掲載する
教室や自習スペースの写真を掲載します。通う場所の雰囲気を伝えるためです。
体験授業の申込・問い合わせ先を明示する
体験授業の申込先や問い合わせ先を明示します。関心を申込につなげるためです。
体験申込の受け皿を、登録と同時に用意する
地図で塾を見つけてもらえても、その先に「体験授業を申し込む入口」が無ければ、関心は止まってしまいます。
Googleビジネスプロフィールには、電話番号や公式サイトのURLを登録できます。体験授業の申込フォームや問い合わせ先を、登録と同時に用意しておくことで、地図で見つけた保護者がその場で次の行動に移れます。地図で見つけてもらうことと、体験申込の受け皿を用意することは、必ずセットで進めるべきだと考えています。片方だけでは、関心が申込に変わりません。
開業時のWeb集客全体の進め方は、業種を問わない基本としてこれから開業する人のためのWeb集客の始め方でも整理しています。地域に根ざした塾の集客は、この基本の上に「地名で見つけてもらう」という塾特有の要素を乗せる形になります。
まとめ|開業準備の最初の一手
学習塾の開業時の生徒募集は、Googleビジネスプロフィールの開業前登録から始まります。
最初の一手を一つに絞るなら、開業予定日を設定してプロフィールを公開し、地名と指導形態が伝わる情報を登録することです。地域の保護者が検索したときに見つかる状態を、開業前に作っておくことが、初動の体験申込を生む土台になります。
なお、Googleプロフィールの仕様は更新されることがあります。登録の際は、最新の公式ヘルプを確認することをおすすめします。


